かばおです。
現状を改善できないか日々考えています。
みなさん「地政学」という言葉をご存知でしょうか。北朝鮮がミサイルを打ち上げたりすると、経済評論家の方々がよく「地政学的リスクによる為替の変動」という言葉を使われます。
世界が緊張状態に入り、安全資産である円が買われる、という仕組みはなんとくなく理解できるのですが、そもそも地政学というのがよくわかりませんでした。
そこで本書を読み勉強してみました。
「地政学」とは地理的な環境や歴史、文化、伝統が国家の戦略形成にどのような影響を与えているか探求する学問であり、それによって国家のあるべき外交、安全保障戦略を提示することを目的としているそうです。
地理的な要因は変えようがないので、そこに同じ国がある限り、基本的な国家戦略は時代が変わっても変わらないということでしょう。
地政学では国家を大きく「ランドパワー」と「シーパワー」に分類します。ランドパワーは内陸の国で中国やロシアが代表、シーパワーはイギリスやアメリカ、日本が代表です。シーパワーの方が海に囲まれて侵略しづらかったり、物資輸送でも船を使えることから、大国になりやすいそうです。そしてランドパワーは海洋進出を狙い続けている、たしかに今の中国を見ても太平洋への拡大を着々と進めていますね。
地政学の概要は本書でざっくり学べました。その中でかばおがおもろしいなと思ったのは、
【地図は見方によって見え方が異なる】
です。
日本で売られている世界地図って日本を中心に西にユーラシア大陸、東に太平洋、アメリカ大陸ですよね。そして日本は北側に位置しています。それならオーストラリアではどうかというと、日本の世界地図をひっくり返した形のものが使われるそうです。これは人間は上から下を俯瞰する習慣があるからだそうです。
このように国によって地図の見え方が違うことを意識すると、中国側から見た日本は邪魔だなと思いました。太平洋に進出するのを妨害する蓋みたいに日本が中国を覆っているように見えます。尖閣諸島に中国があれほど執着する理由も見えてきます。太平洋へのルートが一気に開けますからね。
物事を多角的に見つめることが重要だと感じました。相手の立場にならないと見えない景色もあります。そのためにも固定観念にとらわれない柔軟な思考をしていきたいです。
地政学に興味のある方は、一度手に取られてみてはいかかがでしょうか。