かばおです。
現状を改善できないか日々考えています。
「怪物め」
「私がか?ではその怪物を選んだ国民が責められるべきだな」
インターネットとSNSの普及に伴い、様々な意見を目にすることができるようになりました。逆にそれをうまく利用すれば、選挙での大躍進も可能になるということ・・・。つまりプロパガンダにうってつけ。
ナチスの指導者として有名なアドルフ・ヒトラーもプロパガンダを巧みに利用し、群衆を扇動したようです。
もし現代にヒトラーがよみがえったらどうなるのかをコメディタッチに描いたのが本作「帰ってきたヒトラー」です。
映画の中でヒトラーは情報及び発信力の重要性を認識していました。まずは新聞から情報を集め、市民から情報を集め、それを巧みに発信するためにテレビやインターネットが最適と理解するまでの描写は、背筋が寒くなります。
テレビ、インターネット、書籍、映画、あらゆるメディアを駆使してコメディアンとして扱われることもいとわず、あっという間に認知度を上げていきます。目的のためには手段をいとわないところが、また怖いです。
ラストシーンでは政治家への道を歩み出すようなニュアンスもあり、歴史が繰り返される恐怖感を味わえます。
個人的には笑いよりも恐怖を感じた映画でした。現実に第二のヒトラーが現れれば、現代の方がスムーズに政権を取れる気がしてしまいました。
現代では情報は多様に集められるように感じてしまいますが、気づかぬうちに偏った情報だけを集めており、多角的なものの見方を忘れてしまいやすい状況にあります。
映画でヒトラー自身は国民が私を選んだと語りかけます。確かに現代の政治家もヒトラーも選挙で国民が選んだことです。政治家に投票する際には、どんな人物かを自分なりに調査したうえで、投票すべきだと痛感しました。
本映画は過去の悲劇が現代でも起きることを注意喚起してくれます。過去の独裁者が、現代であればどうやって国のトップに上り詰めようとするか?興味のある方はご覧になってはいかがでしょうか。